何を基準に選びますか?犬と猫の食事について

ほとんどの方がご自身のペットにはフードをあげているのではないかと思います。
しかし、私は犬や猫の食事は手作りが一番良いと思っていますし、病院でもそのようにお話しして、多くの飼い主さんが手作りご飯を実践しています。

30年くらい前はフードが最強!と言われて、家の残り物を与えられていた犬や猫の食事を見直す動きが活発でした。

そして今もフード最強!という流れは続いています。

犬や猫にはその動物種に合った栄養バランスを含んだフードが一番いいと言われてみなさんもフードを選んでいることでしょう。
たしかに家で作った家族の食事の残り物をごはんにぶっかけて、
食事として与えるだけでは健康的な食生活とはいきません。
でも、ある程度考えられた、ペットのために作られた手作りご飯なら、ペットフードが主流の現状より、もっと健康にしてあげられるのではないかと思い。
自分の病院で実践して、今に至っているわけです。

大学を卒業したての頃は
私も犬や猫が健康でいるためにはフードを与えるのが一番良いのだと
先輩獣医師から教わり、
そのまま飼い主さんにお伝えしていました。

飼い主
飼い主

先生、うちの子昨日から下痢なんです

私

一昨日か昨日何かあげましたか?

飼い主
飼い主

はい、クリスマスだったのでケンタッキーフライドチキンをおすそ分けで少し・・・

私

あ、それが原因ですね。人が食べるものをペットにあげてはいけません。
ましてやケンタッキーフライドチキンなんて香辛料がたっぷりですからね。
下痢になって当然です。下痢止め出しておきますから、
今後はフード以外に与えないように気を付けてくださいね。

なーんて会話は日常的に行われていました。
現在でも一般の動物病院では普通に交わされている会話でしょう。

でもね、日ごろ手作りご飯を食べている子たちは
何を食べても結構大丈夫なんです。
結構」ですよ!すべてではありませんからね!
犬や猫に人の食べているものをあげてはいけないのではなく、
フードを食べ慣れた子に食べ慣れていない人の食べ物を与えないほうがよい
ということなんです。
食べ慣れていないので腸がビックリするんですね。
ビックリして早く体内から出そうとするから
吐くし、下痢をする。
だからフードを主食にしている子には
人が食べているものをあまりあげないほうがいいんです。

次に食事がフードに変わったことで
ペットの病気が減って、寿命が延びたのかというと・・・
わかりませんね。
獣医療の発展に伴って、
予防医学
感染症対策
治療技術の向上
などなど寿命が延びた理由はたくさんあります。
もちろんペットの飼い方が改善したことことも理由の一つでしょう。
だから
フードがペットの寿命を延ばした
という人もいますが、証明はできないと思いますし、確信は持てません。
それに手作りご飯のほうが健康寿命が延びる
とわたしは思っています。

フードを食べていた子の食事を手作りに変えたらどうなるのか・・・
それまで病気で通院が欠かせなかった子がみるみる改善するケースがたくさん見られました。
食事を変えただけで。
皮膚病が、下痢が、みるみる改善する子がたくさんいるんです。
もちろんすべての病気が治っていくわけではありません。
食べ物にそこまでの力はありません。
治る力を持っていた子が適切な食事を与えられたおかげで自分で治したということです
このように処方食(病気のために調整されたフード)を食べても
薬を飲んでも改善しなかった病気が治っていくのを目の当たりにすると
フードをやめて手作りご飯に変えなければ
と思うわけです。

それなら今は何も問題がなく、健康な子に手作りご飯をあげたら・・・

手作りのご飯とーっても喜んで食べます。
フードを食べている時とは明らかに反応が異なります。
まさに目を輝かせて食べるんです。

でもフードのほうが好きという子もいますので、これもみんながみんな喜ぶわけではありません。

それにネコちゃん。とくに成長した猫は食事を変えるのが難しい。
もし猫を飼っていて、手作りご飯に変えたいと思っている人がいたら
それなりに苦労することを覚悟しましょう。
あなたの努力と不屈の精神は必須だと思ってください。

ペットの食事を変えるだけで
健康寿命が延びるなんて
あなたもあなたのペットもハッピーだと思いませんか?

医療も獣医療も大きな枠組みでは科学です。
科学には証明がつきものですが、
私の発言には証明がありません。
実践して結果を得て、
こうなんだろうなという私なりの見解で発言しております。
病気が良くなる、健康で長生きできる。
結果がともなえばそれでいいじゃん!

という考えの非常識な獣医さんです。
ブログを読んで情報を得る方は
自分の判断で情報を選んでハッピーな生活を送っていただければと思います。

手作りご飯については随時発信していきますので
また訪問してください。